2013年 06月 09日
今日、スキャナを買った。帰宅後早速35mmフィルム2本をデータ化した。パソコンの画面に現れた画像を見て、このクラスのフラットヘッドスキャナの実力は非常に高く流石と感じた。この価格でこの性能は、エプソンさんに感謝である。これで、心置き無くフィルム撮影も続けていけそうである。 #
by yagumonochrome
| 2013-06-09 21:25
| 写真の事
2013年 06月 01日
「す、すみません。」しゃがんで陳列棚の下を覗き込んでいる店員のおばさんに声をかけた。「あ、はい。」おばさんは急いでカウンターへ戻る。私は自宅付近のカメラ量販店で撮影済みフィルムの現像を手配しようとしている。「リバーサルなんですけど。。。」私は何と言って手配したら良いか分からず困惑しながら、恐る恐る訪ねている。「スリーブですか?」「はい。」「では、お名前とお電話番号を。。。」なぜ、こんなにも緊張しているのか自分でも理解できないまま淡々と事務的に事は終了した。 実はかつてフィルムを使用していた頃はプロラボしか使った事がなくこの日のような手配は初めてだった。当時は撮影終了がいつもAM2:00〜3:00で、そこから谷町へ車を飛ばす。撮影が長引いた日は、既に明け方の事もあった。という事で、私は夜間ポストの常連客だった。毎日ブローニを15本ぐらい入れていたので、フィルムを入れる封筒にも社名以外は殆ど何も書かない。。。担当の営業さんに事前の電話で「指示の無いときのベルビアは全部+1/2で。」みたいな非常に適当な感じでOKだった。仕上がりは翌朝に納品してくれるので、AM3:00夜間ポスト投函、翌朝(ある意味当日)AM10:00にフィルムを受け取るというルーチンワーク。ダーマトで”適”に丸付けてデザイナーへ渡す。私の青春時代の写真は人から人への手渡しで成り立っていた。「やっぱり、自宅でこそこそRAW現像なんて良くないなー。」と思った。デジタルデバイスに埋もれて生活していると大切な事を忘れてしまいそうである。 #
by yagumonochrome
| 2013-06-01 07:12
| 写真の事
2013年 05月 06日
スタジオでの撮影では基本的には自分が引き起こした出来事しか存在しないのに対し、ストリートスナップでは偶然の何かが起こる場合が多くある。全てが必然の中で撮影した写真は再現性があり記憶ともほぼ一致しているのに対し、ストリートスナップの再現性は皆無であり記憶と全く一致しない場合も多い。現場では自分が撮っていると思い込んで撮影してるのではあるが、偶然を含む写真を後で見ていると他人の写真を見ているような不思議な感覚を覚える事がある。最近では本当は自分が撮った写真なんて1枚も無いんじゃないかとも思う。全ては錯覚であり、全てはカメラが撮っていると言う真実がそこにあるのかもしれない。そして昔教わったように写真とは自分を映す鏡だとすれば、写真に写っているのは全て間接的な意味で被写体としての自分なのかもしれない。そんなparadoxと向き合う事が写真を撮ると言う事なのだろうか。。。 #
by yagumonochrome
| 2013-05-06 07:20
| 写真の事
2013年 05月 05日
「あれ?冷蔵庫が無い。」 私は通い慣れた某カメラ店にいた。その店は生まれて初の一眼レフであるニコンFM2とモードラ、そしてサンゴナナジュウをセットした中古品を購入した店だ。カシャ、カシャと初めて連射した時の音、グリップから伝わる振動は今も鮮明なままで、中年になった現在もこの呪縛から解放されることはない。そしてあれから25年の年月が経ち、同じ店に立っている。もう何回通ったか分からない。仕事で撮るようになってからメーターを買いに来たのもここ、それを辞めてからデジカメを買いに来たのもここだった。そして今、再びこの店で特別な日を迎えていた。 「ベルビア欲しいですけど。。。」 新装オープンの準備のため2ヶ月前とレイアウトが少し変わっていた。リバーサルフィルムを展示していた冷蔵庫の位置には、特売品のネガが少しだけ置いてある。「コチラです。」店員さんが促す方向はレジカウンターの向こう側だった。カウンター越しでは遠すぎてパッケージがよく見えない。「あれ、ポジですよね」「そうです。」「ベルビア100ください。」私は予習したての品名を言った。18年ほど前は好んで使っていたベルビアだったが、当時は感度のバリエーションは無かった。「無いですねー」「100Fありますか?」「あ、はい」「それ、2本ください。」 ベンチに座ってフィルムケースのフタを開けると、懐かしい臭いがした。懐かしさに浸る暇もなくF4sの裏蓋を開けてフィルムをセットした。カシャカシャシュシュ。。。シャッターを半押しすると自動でフィルムが送り出される。目頭が熱くなる。そして、マニュアルフォーカスでピントを合わせシャッターを切る。その感触は明らかにデジタル一眼のそれとは異なっていた。すぐに消えてしまう目の前の出来事を必死で残そうとする行為と時代の主流では無くなった銀塩写真の世界観が重なる。「コレが自分にとっての写真なのかもしれない。」流れ行く時間を凍結させる行為は、死ぬ事で生きる事を自覚する事と似ている。フィルムがある限り、撮らねばならぬ。撮り続けなければならぬ。そう思った。 #
by yagumonochrome
| 2013-05-05 00:53
| 写真の事
2013年 05月 03日
あれはもう10年も前の事。最初は疲れ目?と思って特に何もせずに放置していたのですが、そのうちどんどん視力が低下し病院へ。診断は若年性の白内障。磨りガラスのような視界の悪い状況で日々過ごす事になりました。数年ほど通院しながら、左目右目と順に眼内レンズを入れる手術をし、現在はおかげさまで完全に視力を回復しました。手術後初めて見たコンビニのドリンクコーナーの色鮮やかさに感動した事を今でも覚えています。そして、その時に思ったのが「もう一度写真を撮ろう」と言う事でした。
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by yagumonochrome
| 2013-05-03 07:42
| 写真の事
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